

海外で
日本語教育を学ぶ
清水雄太さん(40代 / 海外在住)
プロフィール
海外在住で通信制大学生となり、日本語教師養成コースを履修した。在学中、遠隔での学び方や感想を実体験で語る。
海外からの学びについて
まず、星槎大学を知ったきっかけは何でしたか?

もともと「日本語教師養成コース」を探していました。母が教育関係の仕事をしていたこともあり、教員の多い環境にいたことで、星槎大学のことは以前から知っていました。
教育実習を日本で行いたいという希望もあり、実家の近くで日本語教師の実習ができるという点も決め手になりました。
海外から学ぶ際の困難はありましたか?

一番の課題は教科書の入手です。通販サイトなどで手に入る書籍もありますが、指定された教科書が一部手に入りづらく、実家を経由して送ってもらうこともありました。
そのため、学び始めの4月から夏まで教材が揃わず、満足に勉強できない時期があったことが印象に残っています。
大学での学びを振り返って
日本語教師養成コースの学びはどうでしたか?

2年間かけてじっくりと取り組みました。スクーリングの予定が決まっていることで、自分のペースでスムーズに学べたと感じています。一方で、その他に興味のある科目を履修することにしたので、自分でスケジュールを立てる必要があり、少し大変でした。
学び方に工夫した点はありますか?

テキストが多く、記憶に残らないこともあったので、評価基準や課題を手帳に書き出し、それを見ながら読む工夫をしました。ページ数や引用箇所をすぐに書き出せるように付箋を活用することで、学びの効率も上がりました。
印象に残った授業や先生は?

「日本語学2」の授業が特に印象的でした。日本語そのものへの深い愛と探究心が伝わってきて、自分自身も改めて日本語の面白さに気づくことができました。先生は単なる知識の伝達ではなく、「気づき」を大切にする指導をしてくださり、学びの姿勢そのものを教えていただいた気がします。日本語だけしゃべっている人より、外国語を話して初めて見えてくる視野があると思えました。
後から第二言語を学修して、言葉を修得した人は、外国語として日本語を学ぶヒントを知っているように思います。私自身も、他の言語を学んだので、通じるものがあると思えました。
日本語を教える経験を通じて、どんな発見がありましたか?

教育実習では、台本のように緻密な教案づくりに初めは戸惑いました。しかし、教える立場として「相手が知らない」前提に立つことの重要性に気づいたのです。
また、「やさしい日本語で話す」「語彙をコントロールする」など、学んだ技術が自分の授業に直結して活かされています。
横浜での日本語教育実習はいかがでしたか?

実習はとても楽しかったです!
自分が考えた授業をその場で実施し、フィードバックを得て、次にすぐ活かせる。リアルなやりとりの中での成長を感じました。また、他の受講生と直接会話することで、お互いのバックグラウンドを知る時間も貴重でした。
入学を検討されている方へ
星槎大学は人におすすめできますか?

「半分はおすすめできて、半分は未知数」というのが正直な感想です。
未知数な点は、海外での学位評価がどうされるか不透明な部分。特に「グローカルコミュニケーション専攻」という名称が、英訳しても意図が伝わりづらく、日本語教育をしっかり学んだことを示すのに苦労しそうです。
一方で、おすすめできる点は、教える内容が非常に充実していること。先生方はそれぞれ専門が異なり、連携しながら指導してくれます。「このテーマはこの先生に」「この見解は別の視点もあるかも」といったように、多角的な学びが可能でした。