謝辞
寒さの中にも春の訪れを感じる季節となりました。 本日は私たち卒業生のために、このような素晴らしい式典を挙行していただき、誠にありがとうございます。 卒業生を代表して、心より御礼申し上げます。 また、学長をはじめ教職員の皆様におかれましては、ご多用の中ご臨席を賜り、深く感謝申し上げます。
本日は卒業という節目を迎えるにあたり、新たな道へと歩み出す私自身の思いを交えながら、感謝の気持ちを述べさせていただきます。
星槎大学との出会いは、2021年の夏、私が高校三年生のときでした。 当時の私は、ただ体育教員になりたいという思いを抱く一人の高校生でした。 進路について考え始めていた頃、スポーツ専門学校のオープンキャンパスに参加した際に、星槎大学にも通いながら体育教員免許を取得できることを知りました。 「専門的な知識や技術をもった体育教員になれます。」という言葉に、大きな可能性を感じたことを今でも覚えています。
そして私は、両親に「どちらの学校も最後までやり切る」という約束をし、ダブルスクールで学ぶことを決意しました。 しかし、想像以上にその道は簡単なものではありませんでした。 一緒にスタートした仲間が、いつの間にか大学を辞めてしまうこともありました。 通信制大学という環境の中で、思い描いていたような華やかなキャンパスライフがないことに、寂しさを感じたこともありました。
専門学校を卒業し、星槎大学一本で学ぶことになってからも、厳しいスケジュールや難しいレポート課題に何度も挫けそうになりました。 学費を自分で払いながら、アルバイトや外部活動、大学の学びを両立させる日々は決して楽ではなく、諦めそうになったこともありました。
しかし、そんな私を支えてくれたのが、土日のスクーリングで出会った多くの方々でした。 そこには年上の方々が多く、父と同じくらいの年齢の方もいらっしゃいました。 年齢も背景も異なる方々が、それぞれの夢に向かって学び続けている姿に、私は何度も励まされました。 苦手な競技を一緒に練習してくださり、試験のときには皆で応援してくださる。 そこには、星槎大学が大切にしている「共生」の精神が確かにありました。
大学三年生の夏、就職活動が始まりました。 企業の方から「星槎大学ですか?」と聞き返されることも多く、星槎大学で学んできて本当に良かったのだろうかと迷うこともありました。 スポーツ業界への就職を考えていた私に、母は「体育教員はどうするの」と問いかけてくれました。 その言葉をきっかけに、改めて自分と向き合う時間をつくりました。 そこで私は、「画一的な教育ではなく、一人ひとりの個性を大切にする教育を実現したい。」という自分の思いに改めて気づきました。 その思いを胸に、教員という道も視野に入れながら就職活動を進めていきました。
星槎大学での学びを生かし、「共生」の思いをもった教員になりたいと決意し、私立高校の面接に臨みました。 そこで言われたのは、「そのような思いをもった教員はなかなかいない。ぜひその思いを持って本校で働いてほしい」という言葉でした。 その瞬間、これまで自分が学んできた星槎大学での経験が、どれほど大きな意味を持っていたのかに気づくことができました。
この気づきをきっかけに、私自身も「共生」の思いを形にしたいと考えました。 中学生の頃から抱いていた「女子サッカーの発展に貢献したい」という夢。 その第一歩として女性がプレーできる環境を作るために、年齢・性別・経験値に関係なく誰もが気軽に参加できるフットサル大会を自ら立ち上げました。
そしてこの春から、私は九州の私立高校で保健体育科の教員として新たな一歩を踏み出します。
ここまで歩んでこられたのは、マンツーマンでご指導くださった高木先生、連携校全体のサポートをしてくださった渋谷先生をはじめとする多くの先生方、事務局の皆様、そして何より、どんな時も否定せず応援してくれた家族のおかげです。 心より感謝申し上げます。
かつては、星槎大学で良かったのだろうかと迷うこともありました。 しかし今は、胸を張って「星槎大学で学ぶことができて本当に良かった」と言うことができます。 スクーリングの予約争奪戦、授業の最初に行われる自己紹介、仲間と学びを深めるために情報を共有した時間、評価を待つときの緊張。 そのすべてが、私にとってかけがえのない財産です。
これから私は、『共生」の精神を大切にする教員として、多様な生徒と向き合い、一人ひとりの人生を前に進めるきっかけを与えられるよう努力してまいります。 教育という仕事を通して、未来を創る人を育てていけるよう、私自身もまた生徒と共に学び、成長し続けていきます。
結びにあたり、通信制大学という環境の中で学び続け、この四年間を経て卒業の日を迎えられたこと、そして迷いながらも自分の夢を追いかけることができたことを、心から誇りに思います。
本日ご臨席を賜りました皆様方のご健勝と、星槎大学の益々のご発展を心よりお祈り申し上げ、謝辞とさせていただきます。 本当にありがとうございました。
令和8年3月21日
星槎大学共生科学部 スポーツ身体表現専攻
中島 美玲
















